スポンサーリンク

テントの「シングル・ダブル」ウォール それぞれの魅力と注意点~両方使う私の視点~

シングルウォール・ダブルウォール テント キャンプ全般
スポンサーリンク

アウトドア用品を見ていると、テントっていっぱい有りますよね。

大きい・小さい等の分かりやすい物から、設営しやすい・しにくいと言った実際にいろんなテントを建てた人じゃないとわかりにくい物まで。

テントの構造「シングルウォール」「ダブルウォール」も実際使った事がある人じゃないとわかりにくい部分です。

それぞれのテントを使っている私の主観を中心に、それぞれの構造のテントの魅力・注意点をご紹介します。※私のテントの使用感を元にしているので、その点を踏まえて参考としてください。

こんな方におススメ
・テントのシングルウォールとダブルウォール、使い勝手がどう違うのか知りたい方
・それぞれの結露がどんな感じか知りたい方
スポンサーリンク

テントの構造には シングルウォールとダブルウォールが有る

以下のシングルウォールとダブルウォールの比較は全て化繊100%のテントの使用した実感を元にしています。

シングルウォールとダブルウォール 構造の違い

シングルウォール

シングルウォールとは「単一の壁」

1枚のテント生地のみで構成されているテントです。

こちらはシングルウォールテント ニュートラルアウトドア LGテント4.0です。※後程シングルウォール・ダブルウォールそれぞれの私が使用したテントをご紹介しています。

ルーフ部分もウォール部分も1枚の生地で構成されています。

この布一枚を隔ててテントの内と外に分かれています。テントを構成する生地量が少ない為、構造がシンプルな物が多いです。

ダブルウォール

ダブルウォールとは「二重の壁」

インナーテントの外側にフライシートをかぶせる形のテントです。

下の写真の様に2重構造になっています。

シングルウォールテントはフライシートのみで過ごしているようなものですが、ダブルウォールはその下にもう一つテントが有るイメージです。

シングルウォールテントに比べて構造が若干複雑になっている事が多いです。

それぞれの魅力と注意点~使い勝手~

設営

シングルウォールテント

多くは簡単な構造です。理由は簡単。

1枚のテント生地にポールを取り付けたら完成だからです。

テントのサイズ・形によっては初見では構造がわかりにくい物も有りますが、いずれのシングルウォールテントもテント生地が1枚なのでポールを取りつけ、ペグダウンを行えば設営完了です。

NEUTRALOUTDOOR LGテント4.0にインフレーターマットを敷き詰める

構造が簡単だと設営時間も短くなります。

上の写真のシングルウォールテントの立て方は…
①テントの真ん中に1本の屋台骨ポールを入れ
②両端にテントを立たせる為のポールを取り付けたら終わり(※別途ペグダウンは必要)

非常に簡単なので慣れれば10分ちょっとでも設営出来ます。

ダブルウォールテント

シングルウォールより構造が複雑な事が多いです。

2重構造にする為に、フライシート部分を建ててからインナーテントを取り付けるか、インナーテントを建ててからフライシートを取り付ける為、シングルウォールテントより設営手順が複雑になりがちです。

たまにしか設営しない場合はインナーテントを立てた後、どうやってフライシートを取り付けるか等、構造で悩む事も有ります。

上の写真のドーム型のダブルウォールテントは…
①インナーテントに×型にポールを取り付け自立させ
②フライシートに屋台骨ポールを取り付け
③インナーテントに被せて
④インナーテントの骨組みにフライシートを取り付けて完成です。(※別途ペグダウンは必要)

慣れたら20分くらいで設営可能ですが、最初に紹介したシングルより構造は複雑になっています。

結露

結露はテントの内・外の気温差と湿度が引き金になります。

結露が発生しやすい状況
・テント外が冷たい
・テント内が温かい
・湿度が高い(特にテント内の)


マグカップに熱湯を入れた時、マグカップに結露は付きませんよね。でもマグカップに氷水を入れた時、表面が結露すると思います。それと同じです。

シングルウォール

結露が発生しやすいし、感じやすいです。テント生地と使い方次第では気になる時が有ります。

本当にひどい時は結露でテント内に水滴が落ちてくる事も有ります。

ただし、ぽたぽた落ちてくるレベルのは滅多には無いと感じていますが、「温かい時期、冷たい雨が降る中、大人数で閉め切って寝ていた」・「冬のテント内で鍋料理」等の状況では酷い結露が発生する事も有ります。

メッシュ面が大きいLGテント

テントの布1枚で外と内を隔てているだけなので、結露するとテント内(写真のテント上部)に水滴ができて、発生した結露を感じやすくなります。

ただし、雨による温度差が引き金の場合はタープを被せる事で結露を予防できます。

設営完了 6月の孫太郎

こちらの写真では半分しかタープが掛かっていませんが、この時は夜に雨が降り、雨に濡れた部分は結露がひどく、タープに覆われた部分は結露無しでした。

TC素材(コットン混紡のポリコットン系)なら幾分マシでしょうが、私のは化繊100%。6月や9月のような温暖な時期でも上記のような状況ではガンガンに結露する事が有ります。あまり無いですが、テントの端に置いていた荷物が結露でちょっと濡れる事も有ります。

ダブルウォール

結露は発生しますが、インナーテント内で過ごしている分には気になりません。発生してもシングルウォールよりマシな事が多いです。

結露は外側のテント生地(フライシート)に発生します。フライシートの内側にインナーテントが有り、その中で過ごす事になるので結露が見えない&ぽたぽたと垂れてくる事があまり無い為、気になりません。

また、インナーテントとフライシートの間の空気層がテント内外の温度差を和らげてくれる為か、体感としてシングルウォールより結露がマシな事が多いです。

マシですが、シングルウォールで結露する状況の時には、ダブルウォールのフライシートも若干の結露は発生すると思っておいた方が良いです。

乾燥

シングルウォール

そもそも1枚なので乾燥は簡単です。出入り口を開放しておけば乾燥できます。

LGテント4.0のタープ使用で過ごす

接地面(ボトム部)は別途乾燥させる必要が有りますが、通気性を確保すれば乾燥出来ます。(こちらのシングルウォールはボトム部が取り外せるので、取り外して地面に転がして乾燥させています)

ダブルウォール

インナーテントとフライシートは別で乾燥させる必要が有ります。(ボトム部も乾燥させる必要が有ります)

私の使用しているドームテントのイメージで伝えましたが、おおよそのダブルウォールは大体そんな感じで、外側のテント生地・内側のテント生地を別々に乾燥させていきます。

下の写真はランドロックのシールドルーフ(フライシートみたいな物)を乾燥させている写真です。

こんな感じで、テントの生地毎にそれぞれ乾燥させていきます。

ドームテントの場合、インナーテントはそんなに濡れていないハズなので、外側の乾燥がメインになります。

しかし、インナーテントは何もしなくて良いかといえば、フライシートを外す際に結露が落ちて濡れたり・ボトム部が濡れていたりするので、こちらも乾燥の作業は必要です。とはいえ、フライシートを取り外してほったらかしにしておけば乾燥できます。ボトム部はひっくり返して乾燥させます。

解放感

シングルウォール

1枚の布なので、その出入り口を開放する・通気窓を開けるだけで外の景色が見えます。

なので、解放感が有ります。
※テントの構造による部分も大きいので、参考程度ですが…

4月の孫太郎 設営完了

このテントは特に開口部が広いので解放感が有りますが、テント内の閉塞感はダブルウォールより軽減されます。

コレだけ開放的だと、テント内でも快適に過ごせます。が、雨の時はさすがにこんなに開けていてはビショ濡れになってしまうので、雨が入り込まない程度まで閉めますが…。それでもダブルウォールのインナーテント内より開放的で、リビング感が有ります。

ダブルウォール

インナーテントの外側にフライシートが有る為、基本的に閉鎖空間です。下の写真のドームテントは…

ギリ設営出来たシールドレクタLとドームテント

入口以外から、外は見えません。

下の写真の2-ルームテント「ランドロック」のインナーテントは…

今回はストーブ2台×こたつ

外側のランドロック本体の各パネルを開放し、インナーテントの前後開口部をフルに開放してなんとかこの解放感です。

ドームテントよりは開放的な感じですが、インナーテント内の「寝るための空間」という雰囲気はそのままです。

インナーテント前のリビングスペースで過ごさないと、閉塞感が出ます。

収納サイズ

シングルウォール・ダブルウォールで、どちらが収納サイズで優れているかというのは…ちょっと言えないです。

ポールの太さ・構造に左右される部分が大きいので。

ダブルウォール構造であるドーム型のフライシートなんて、5~6人用のサイズになったとしても、収納時にそんなに嵩張る物ではありません。

シングルの方が構造が簡単なら、収納時も小さいんでしょ?と思われるかもしれませんが、ホントにテントによる、というのが私の感想です。

登山でバックパックに詰める目的でもない限り、シングルとダブルウォールの収納サイズ差は気にしなくて良いと思います。

私の使用したシングルウォールとダブルウォールテント

シングルウォールテント NEUTRAL OUTDOOR LGテント4.0

化繊100%のシングルウォールテント。

ハロウィーンなので、今回も飾りつけ

下の写真のテント内の前後2本のポールと、屋根の部分に1本のポールが入っており、3本のポールで成り立っています。

NEUTRALOUTDOOR LGテント4.0にインフレーターマットを敷き詰める

テント内の結露がひどい時は、壁伝いに端っこに置いていた荷物が濡れたりもしますが、通気性をしっかりと確保していればそこまで酷い結露は少ないです。

とはいえ、温かい時期でも大体結露しているので、結露大っ嫌い!という人には向かないテントですね。

とにかく設営が簡単(慣れれば2人で10分程度で可能)なので、春~秋の1泊2日では私はメインに使っています。1泊2日のような弾丸キャンプでは短時間での設営は魅力的です。

シングルウォールはテントを開けるとスグ外なので、扉を開ける・通気窓を開けるだけで解放感を得られる為、テント内で食事など、この中で過ごす事も出来ます。

正方形は広い!簡単設営のニュートラルアウトドア 2ポールロッジ LGテント4.0の使い心地をご紹介
ニュートラルアウトドア(NEUTRAL OUTDOOR)の簡単設営2ポールロッジ型テント LGテント4.0の使い心地をご紹介。ポールテントならではの簡単な立て方・細部の特徴・実際の使い勝手・用意すると便利な物等を、5人家族の私が実際使った感想を踏まえてご紹介します。

LGテントにもインナーが取り付け可能なので、ダブルウォールテントとしても使う事が出来ます。ちょっと小さいインナーテントですけど。

ユドゥンも基本はシングルウォールテントですね。

アスガルドも…それぞれLGテント同様インナーが別売りで用意されていますが…。

こちらはタープの扱いなのですが、パップテント的な使い方なので、シングルウォール系という事でご紹介。

シングルウォールは小型・軽量を目指したものが多いので、登山向けの小さいのが結構見つかります。

ダブルウォールテント Coleman ウインズドームテントDX336

ダブルウォール構造のドームテント。もちろん化繊100%。

下の写真がインナーテントです。

インナーテントにフライシートを被せて完成です。

フライシート部分を設営して、その骨組みにインナーテントを吊るしていく構造の物も有りますが、私のはこんな形で設営します。このドーム型は構造が簡単ですが、それでも設営は慣れていても20分程はかかるかなと思います。

いずれにしても…

写真の様にフライシートとインナーテントの間に空間が出来る事が最大の特徴です。

外側が結露でビチョビョになっても、インナーテント内の住環境にはそうそう影響が出ません。

このドームテントは広いですが、インナーテントが有るとテント内が閉塞された感じになるので、テント内で過ごすには向いていないですね。快適に寝るための空間です。

2重構造で且つドーム型の為、夏場は熱気がこもりやすいです。春と秋に快適なテントかなと思います。

アメニティドームはダブルウォール構造ですが、ちょっと前室が有るので荷物などをその部分に置ける構造になっています。

その他のダブルウォールテントはこちら。

ワンポールテントもインナーテントがセットになっている物も有ります。ただし、フルメッシュのインナーで、虫よけとしての効果しかなく、結露防止の効果が無い物も有るので、こちらはシングルウォールに分類されるか、ダブルウォールといっても良いかは、物によって分かれるところです。

シングルでありダブルでもある2ルーム スノーピーク ランドロック

シングルウォールとダブルウォールのハイブリッド。2ルームテント。

ランドロック

テントの前半分がシングルウォールのリビングスペース、テントの後ろ半分がインナーテントでの寝室部分になっています。

ランドロック 2ルームテント

ランドロックは結露がひどい冬場でも、快適な寝床を確保しつつ開放的なリビングも提供してくれます。インナーテントで寝ていると結露が気にならないので、やはり寝床としてはダブルウォールはシングルよりも優秀だなと実感します。

時にはインナーテントを外して、広大なシングルウォール空間を確保する事も出来るフレキシブルさも魅力です。

ランドロックを広いシェルターとして使う

ただし、1つのテントに2つの機能を備えている為、テントが巨大になりがちです。その結果、テント毎に構造が違っていたりもします。デカい分設営も慣れるまで大変です。

慣れていても外側を設営・インナーテント取り付け・ペグダウンまでに40分程はかかります。

しかし、シングルとダブルのハイブリッドという機能のおかげで、おおよそどんな天候(台風・雷以外)・気温(-10℃とかの普通の気温の範囲なら)でも快適なキャンプが可能です。※2ルームの中でも、冬向けの構造では無い物も有りますのでご注意ください。冬向けは上部に換気窓(ベンチレーション)、接地面にスカートが付いている物がほとんどです。

なので、私は連泊時や冬はランドロック一択です。

ランドロック愛用者が実感した魅力~全天候・四季に対応したファミリーテント~
2ルームテントの中でも高価な部類に入るけど愛用者は確実におり、広いサイトのキャンプ場などに行くと目にする機会も有るランドロック。高いけどそれだけの価値が有るの?春夏秋冬・雨・晴天いろんな環境でランドロックを使っている私が実感した魅力をご紹介します。

コールマンからも2ルームは複数種類出ています。こちらはコクーン。4シーズン対応の一品です。

ロゴスの2ルームもちょくちょく見かけますね。

トンネルテントなども2ルームに入りますね。

テントのシングルウォールとダブルウォール構造の違いから、ご自身の目的に合ったテント選びの参考にしてみてください。

それではまた!

コメント

  1. ささ より:

    ダブルウォールだとフライシートが結露するんですか??
    前に使ってたモンベルのダブルウォールだったのにインナーテント内が結露が凄かった🥲

    • ぼるしち ぼるしち より:

      この記事の内容はあくまでも私が使用したテントからの経験をもとに記載していますので、それぞれのテントの特性により違いは出てくると思います。
      ただ、一般的にはダブルウォールではフライシートが結露する事が多いと思います。
      テント内壁の結露は、テント内の温度が外気より高く、また人の呼気等により水蒸気が多い状態で発生すると考えています。
      水蒸気を多く含んだテント内の空気が、冷たい外気と接触するフライシート部分で発生すると、私の経験から推測しています。
      インナーテントは、フライシートと異なり通気性が高い物が多いため、多湿の空気はフライシート部分に届く事と、フライシートとインナーテントの間には空気の層が出来る為、フライシートの外と内より温度変化が緩やかだと思うので、私が使用しているテントではインナーテント内の結露はあまり発生していないと考えています。
      ただ、インナーテントの素材やフライシートの形状によっては、インナーテントの内と外での温度変化も激しく、また水蒸気もインナーテント内に溜まる可能性が有るので、その場合はインナーテント無いに結露が発生すると思います。
      後、私の経験上、冬にテント内で鍋をしたり、灯油ストーブを使うと、結露がスゴイ時が有ります。鍋はそのまま水蒸気が出ているので結露のもとを供給していますし、灯油を燃やす際には水分が発生しますから、そのスゴイ結露がフライシート部分に発生して、インナーテントに落ちてくることは、たまにあります。これも、風が強い時は結露がマシだったり、様々な状況で結露しない時も有りますが。