6つのポールで四角い布を広げて張る「レクタタープ」。
ヘキサタープより広い空間を確保しやすい反面、立てるのがちょっと面倒…っていうイメージがあるタープですよね。
ヘキサは2本のポールで立てることが多い反面、レクタは6本ポールが基本ですから。
でも、そんな6本ポールの四角いレクタだからこその、快適な空間が確保できる張り方をご紹介します。人数の多いファミリーキャンパーにはこういった張り方が便利なんじゃないでしょうか?

初級 夏にピッタリ! フロント被せの横張り
夏や雨の日に使い勝手がいい張り方です。
ランドロック前室に被せる様にして、レクタタープを横に張っていきます。
奥行と横幅の有るサイトならこの張り方が出来ますよ♪

【張り方のコツ】
①レクタタープ(の長方形)の長辺をランドロックの前室に被せる!
ランドロックの横幅は405㎝・シールドレクタLの長辺は550㎝。なので、ポールの間にランドロックを入れることが出来ます。
②ランドロック前室のCフレームよりも深くタープを被せる!
そうする事で雨をランドロック外壁に流すことが出来ます。

③ランドロックに被せる長辺からポールを立たせていく!
ランドロックに被せる長辺側ポール→タープ中央のセンターポール→ランドロックから一番遠いポールの順に立てていくと、狙った場所にタープを展開出来ます。
④センターポールを280㎝・ランドロック側ポールを190㎝・残りを170㎝のポールで設営
レクタタープLの推奨はセンターポール280㎝・サブポール170㎝で、高低差を110㎝にする事となっています。これは大きなタープに雨がたまる事で倒壊するのを防ぐ為の角度をつける目的が有ります。
ただ、ランドロックは一番高い部分で205㎝の為、ランドロック側のサブが170㎝のポールでは少し低いです。なので190㎝~200㎝のポールがおススメです。
※推奨高低差を確保出来ていない為、雨の際はタープに雨水が溜まっていないか、細心の注意を払ってください。倒壊すると…あたり一帯が水浸しになってめげますよ。
⑤ランドロックのサイドスカート部分(下の写真の赤い囲み部分)を巻き上げると、タープ下がより広くなる!
巻き上げる事で、よりタープ下を広く活用する事が出来ます。下の赤い囲み部分が無くなると、テーブルをよりランドロック側に持って行けるので、スペースにも余裕が生まれます。

【この張り方のメリット】
①暑い日はタープを目隠しにして、通気性を確保したまま寝れる
何よりもおススメな使い方が「夏の暑さ対策」です。

寝る際は一番端のポールを取り除き、タープをロープと結びます。そして結び付けたロープを地面にペグダウンします。

そうする事でこの通り!
人の目線からは中が見えません!その為、ランドロックの前室はフルメッシュにして寝る事が出来ます。
夏はいかに風を取り込む事が出来るかが快適さに直結するので、フルメッシュのまま人の目を気にせず寝ることが出来るのは大きなメリットです。
②雨の日
雨の日はランドロックの前室から濡れずにレクタタープ下に移動できます。
Cフレームより後ろでタープを張っているので、すべてランドロックを伝って雨が外に流れていきますからね。
雨に濡れないで移動できる広大なタープ下は、雨キャンプではかなり良いですよ♪
中級 正方形なサイトにピッタリ! サイド被せ張り
正方形なサイトにおススメな張り方です。
ランドロックの側面にレクタLの長辺を被せていく事で、縦に長く無くてランドロックとタープが出しにくいサイトでも、両方を張る事が出来ます。

【張り方のコツ】
①ランドロック側の長辺の一端に、自在金具を取り付けた1~1.5メートルのガイロープを取り付けておく
②ガイロープをポールに通し、タープを固定する

写真の様になります。
ランドロックの全長は625㎝、対してシールドレクタLは550㎝です。なのでロープで延長してポールに固定する必要が有ります。
ロープを結ぶのは片方だけで大丈夫です。もう片方は普通にタープのハトメにポールを通してペグダウンでOKです。
③設営はセンターポールから。但し、センターポールを1人に持ってもらいつつ、ランドロック側のタープの被せる深さを先に決める
ランドロックに被せる為、ランドロック側からポールを立てようとしても、うまく出来ません。今回はランドロック側のポールはロープを使いつつ固定するからです。
なのでセンターポールから立てる必要が有ります。ただし、センターポールから立てるとランドロックに被せる深さが調節しにくいという問題が発生します。
その解決法としてセンターポールをペグダウンする前に、ポールを誰かに持ってもらいながら、ランドロック側のポールの位置を決めていきます。
被せ具合はこれぐらいでいいかな??と確認してから、センターポールをペグダウンして固定します。後はランドロック側のタープをポールに通して立てていきます。
ロープの付いている方は、少しゆとりを持たせてペグダウンし、後で自在金具で張り具合を調整すればOKです。
最後にランドロックから遠い方をポールに固定して完成です。

④センターポールを280㎝・ランドロック側ポールを190㎝・残りを170㎝のポールで設営
この張り方に関しては、ランドロック側も170㎝のポールでも出来ないことは無いです。
ただし、ランドロックのサイド入り口よりもしっかり深く被せようとした場合は190㎝のポールが必要になります。
※こちらの張り方も初級と同様、シールドレクタLのメインポール・サブポールの推奨高低差に届いていない為、雨の際はタープへの溜まり具合はしっかりと確認しましょう。
【この張り方のメリット】
①正方形なサイトを有効活用できる
後ともうちょっと長さが有ればな~…後もうちょっと…っていうサイト、ありませんか?テントが大型になるほど感じますよね。
広めのサイトでも、奥行きが足りないからタープが出せない…とか。
そんな時でもこの張り方なら結構出来る場合が有りますよ♪
サイトって長方形が多いイメージですけど、正方形型で奥行不足…だけど広さはある!っていう場合にピッタリです。

②結構な雨でも濡れずにランドロックから移動できる
初級の張り方程雨を完全にシャットアウトできるわけではありません。なんせランドロックのサイドウォールから伝って流れてきますから。でもほぼ濡れないでタープに移動することは出来ます。
なので、こちらも雨の日には使い勝手のいい張り方ですよ♪
ただし、ランドロックのサイドウォールを伝って雨が流れてくるって事で、タープ下が少しずつ濡れていきますが(笑)。
上級 フリーサイトを遊び切る! 小川張り
ランドロックとレクタタープを骨の髄まで味わい尽くす…そんな張り方がやっぱり「小川張り」です。
ただし雨の日・雨が降る予想の日はやめた方が良いです。
小川張りの為にロープを連結している方の、センター(一番高い場所)とサイド(低いポールの場所)の高さの差があんまり無い為、タープに雨水がたまる可能性が有りますから。

【張り方のコツ】
① 6メートルのガイロープを用意。センターポール接続部分にロープを固定する
小川張りはランドロックを越える形でロープを伸ばし、ポールに固定する張り方です。なのでランドロック程度の長さの小川張り用ロープが必要になります。
ランドロックが625㎝なので、大体6~7メートル程の長さが適当です。

②設営はメインポールから。2人がかりでするのがおススメ
シールドレクタLは大きなタープなので、元々2人の方が設営しやすいです。
6メートルのロープの先で固定するランドロック×シールドレクタLの小川張りは2人でないとさらに設営が難しくなります。その為2人で設営するのがおススメです。

ランドロックの横でロープを繋げたタープを広げます。広げた後は横に持って行き設営するので、設営したい位置の横で広げましょう。
そしたらおおよそのペグダウンの位置が分かると思いますので、先にセンターポール用のペグは打っておきましょう。
広げたタープにセンターポールを通したら、2人で声を合わせつつタープを持ち上げてランドロックに被せていきます。
位置が決まったら先に打ち込んだペグにポール固定用のロープを引っかけて、センターポールを固定します。
③ センターポールを280㎝・サブポールを170㎝で設営
そうすると…こんな感じでランドロックに干渉する事無く小川張りが出来ます。

【この張り方のメリット】
・ランドロックに広大な前室を作る!
この一言に尽きます♪どの設営方法よりも広大で・開放的なランドロック前室に仕上がります!前室をレクタLでまんま延長した感じです。
ただし、この張り方はガイロープ含めて12メートルを超えていくスペースが必要となります。なので広い・空いているフリーサイトでないと、まず出来ません。
挑戦できる場所に出会ったなら、是非一度はランドロック×シールドレクタLの小川張りをお試しください♪
メインのタープポールは、私はこれを使用しています。

あとは、170㎝と190㎝のポールはこんなものが有ります。
これ以外にもウイングポールを継ぎ足したり引いたりして長さを調節する方法も有りますよ。
これなら60㎝の節と70㎝の節を組み合わせて色々な長さが作れるみたいです。
私は使用した事が無いのですが、スノーピーク製品カタログには120㎝~280㎝まで10㎝刻みで変更可能と書かれていました。
ただ、各節がショックコードで繋がっていないポールは、私は組立にちょっと面倒を感じます。なので、現在私はサイドポールに、長さ調節可能なのに各節がショックコードで繋がっているケメコのポールを使用しています。

その他、組み合わせたテントはこちらです。
レクタタープの基本的な立て方はこちらから…

ランドロックに関してはこちらにまとめております。




それではまた!
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