子供がペグダウン(ペグ打ち)を手伝いたいと言い出したので、私が使用している650gのハンマーを使わせてみたところ…
重くて安定して打ち込めない。(両手で楽しそうに使ってましたけどね♪でも、たまにテント叩いてる…)
妻がたまにペグ打ちしていても、重い…と言っているので子供なら当然か…。成人男性向けの重さだよね、600gを超えるハンマーは。
これから子供がお手伝いをするなら、子供が使いやすいペグハンマーを探してみるかな?という事で使い始めたのが MSR ステイクハンマー。
私(成人男性)・妻・子供が使ってみたので、その使用感を「女性や子供も使いやすいか?」を重点に置いてレビューしていきます。
・使える軽量ハンマーを探している方
・MSR ステイクハンマー の使い心地が気になる方
女性や子供が使いやすいハンマーの条件を考えてみた
成人男性に比べてどうしても力が弱くなりがちな女性や子供。どんなハンマーなら使いやすいのか?条件を考えてみました。
ペグハンマーを使ってペグダウンを手伝おうとしても、自分の力では「重いな~」と感じるハンマーだと、使い続けるのは大変…。
という事で、ペグダウンは成人男性がする事が多いと思います。
ペグをガンガン打ち抜くようなハンマーは600~700gくらいある物が多く、結構重いですから。正直この重さになると、男性でも打ち続けるとちょっとしんどくなってきます。重いとハンマーが思った場所に振り下ろせなかったりして地面を叩いちゃったり…。
でも軽すぎるとペグがなかなか地面に刺さっていかない…。
「打ち込めるけど振り下ろしやすい軽さ」が最初の条件
女性であれば使いやすい重さになるだけで狙った場所に振り下ろしやすくなりますが、子供の場合はまだ力の入れ方を体感で覚えている最中だと思います。
そうなると、使いやすい軽さになっても、大人よりはどうしてもブレやすい…。狙った場所にピンポイントで振り下ろせなくてもハンマーヘッドがそこそこの大きさだと、中心で無くともどこかには当たる。という事で…
「ハンマーヘッドの面積が大きめ」が2つ目の条件
後、子供が使うとなると鋭利な(尖った)部分が有るとちょっと怖いので…
「尖った部分が少なそうなデザイン」を条件に入れてみました。
ペグハンマーはペグを抜く事も使用目的に入っているので、引っ掛ける部分が無いのはどうなんだろう…?と思いつつ、とりあえず条件に入れてみました。大人が使うのであればこの項目は不要かな?と思いつつ…。
という事で、条件は以下の通り…
条件に当てはまったのが MSR ステイクハンマー
探せばあるもんですね。条件に当てはまるハンマー。
見つかったのは「MSR ステイクハンマー」
・全長:28.5㎝
・材質:ステンレス(ヘッド)、アルミ(持ち手)
こちらの写真ではロープにもたれかからせていますが、上部が平たいので自立します。
良い点① 重さがちょうど良く 降り抜きやすい
私が使用しているスノーピーク ペグハンマー Pro.S(650g)の半分以下の重さ。
持った感想は…
・軽い!
・ヘッドの重さはしっかり感じるから、地面次第だけどペグ打ちは問題なさそう
小学1年生の子供が鍛造ペグ(ソリッドステーク30)を打った時の写真です。
スノーピークのハンマーに比べて1叩きでの打ち込みは弱いですが、何度もコンコンと叩くと入っていきました。子供にはスノーピークは両手でないと打てなかったのですが、MSRは片手で扱えました。
妻も…
「叩く回数は多いけど、軽いからあんまり疲れない」
という事で、十分使えるという判断でした。
私も使用してみましたが、妻の意見に同意です。
Amazonの口コミで、鍛造ペグを叩いていたらヘッドが取れたというのが有ったので、いつものスノーピークのハンマーみたいに力任せに叩きつけるような使い方はせず、リズミカルに・軽快にコンコンと叩くように使いましたが問題なく打ち込めるので「これ、使える」と感じました。
硬い地面では叩く回数が増えますが、さほど固く無い地面では割とスッとペグダウンが出来る感覚です。たまにあるカッチカチの地面の所だと、ちょっと力を入れて打たないとダメでしたけど。
良い点② ヘッドの面積が大きめだから打ちやすい
スノーピーク ペグハンマーPro.Sとの比較です。四角形なのでヘッドの面積が大きいです。
これだけ面積が有ると、安定してペグに当たります。力強く打ち込んでいないせいもあり、スノーピークのハンマーより打ち漏らしが少ないです。
最近ではスノーピークのハンマーでも、MSRのハンマーでも、特に関係なく近くに転がっているハンマーでペグ打ちをするようになりました。(子供が使った後、その辺に転がしていることが多いので…)
スノーピークでは力いっぱいガンガン打ち込み、MSRは軽くて打ちやすいのでリズミカルに軽くコンコンと打ち込みと、打ち分けてはいますが、成人男性の私にとってもどちらも使いやすいハンマーだと感じました。
子供も打ち漏らしが減ったのでペグダウンがスムーズに出来るようになり、スノーピークで軽く私が地面に刺したペグを、子供がMSRで根元まで打ち込んでいくというのが増えました。
我が家では今までペグダウンは大人(というか私)がする物だったんですけどね。子供がしたいという事で、それを実行しやすいハンマーを揃える事でお手伝いにも熱が入るようになったようです。(手伝わない時も有りますが…)
とはいえ、手放しで良いといえるかというと…以下の点を理解して使用する必要が有ります。
難点① 鋳鉄ペグでも石を打ち抜くのは難しい
私はファミリーキャンパーなので、テントは主に2ルーム(ランドロック)を使用しています。その為、石をも打ち抜ける鍛造ペグ(ソリッドステーク)を使用しています。
重さが半分になると打ち込み時の衝撃もその分弱くなります。
そうなると、今まで石を打ち抜けていた事が難しくなってきます。
アルミ等のペグを使用している場合、そもそも石を打ち抜こうとは思わないと思いますが、鍛造の場合は可能なので石に当たってもガンガン打ち込んで行く事が有ります。
ただ、ハンマー自体が軽い分、衝撃力が弱くなるのでそこはあきらめた方が良いです。子供と協同でペグダウンする際には、石に当たって子供が打ち込めなくなったら、スノーピークのハンマーで私が石を砕きながらペグダウンを続行しています。
MSRのみでペグダウンをするなら、ペグの場所を変えて石に当たらない場所にペグダウンしなおす方が良いでしょう。
(そもそも、今回の使用目的「女性や子供も快適に使える」という内容に対し、石を打ち抜くは目的から外れるように感じますが…)
Amazonレビューのようにガンガン打ち込んだ結果、壊れても嫌ですしね。(レビューの方がガンガン打ち込んだかはわかりません。今のところ私のは壊れていないので、ほんとに壊れるかもわかりません。)
何度か使ってみた感じでは、作り自体はヤワという感じでは無いので、このハンマーで力任せに叩いたりしない限りは普通に使える程度の頑丈さは有りそうだなとは感じました。
難点② 形状によってはペグが抜きにくい
ペグハンマーなので、ペグが抜けなきゃただのハンマー。
という事で、各種ペグを抜いてみました。
スノーピークのペグハンマーはフックみたいな形状になっていて、引掛けて抜くスタイルですが、こちらはてこの原理で抜いていきます。
ハンマーのヘッドを支点にして…切れ込みにペグを引掛けて…
クッとハンマーを倒すとこの通り。
地面の硬さ・ペグの向きにもよりますが、割と簡単にペグが地面から浮き上がります。てこの原理で引き抜くため、さほど力は要りません。
引掛けて引き抜く事も出来ないわけではありません。
支点を確保できないような状況では、スリットに引っかけても抜く事も可能です。
後述しますが、ソリッドステーク20(φ6㎜)ならスリットに入るので、目安としてφ6㎜程度の太さのペグがてこ原理で抜く事が可能です。太くないペグなら大体OKですね。
例えばこんな形状や…
セリアで購入した100円のYペグなんかもOKでした。
前述の通り、鍛造ペグ「ソリッドステーク」なら20㎝のやつはOKです。(※下の写真程度の打ち込み程度であれば…ですけどね)
が、30㎝になるとスリットに入らないので引掛けて抜くしか方法が有りません。
しかし、ソリッドステークの場合、根元まで打ち込むと引っ掛けようが無いので、20㎝は抜けるとはいえ、あまり向いている形状ではありません。
ソリッドステークやエリッゼステークのような形状のペグには注意が必要です。
びっくり! 栓抜きになっていた
ハンマーなのに栓抜きにもなります。
普通に使えます。
栓抜きとしてみると、やたらとイカツイですね(笑)。
最近は栓抜きを必要とする飲料も少なくなってきたので、道中に購入したお酒をキャンプ場で飲もうと思ったら…
「あ…これ、栓抜きいるやつだ…チーン」
となる事も。
使うか使わないかで言ったら、最近ではほぼ使わない栓抜きですが、ハンマーに付いているならもしもの時も安心ですね♪
ハンマーで栓を抜くなんて、キャンプならでは…というか、キャンプでも普通はしないワイルドな開栓方法ですね。
グルキャンだったら、無駄に見せつけたくなるギミックです。
「お?それ、栓抜きいるやつじゃん。ちょっと貸してみ?」
「おい、お前、それハンマーだぞ。何すんだよ?割るなよ…?」
「キュポン!」
「うわ、すげぇ、そこ栓抜きかよ!?」
これに栓抜きが付いていると知らなかったら、私ならそう言ってしまいます。
結論 これ、サブハンマーとしてなら良いね
あくまでもファミリーサイズのテントを設営する人にとってはです。
ソロならメインハンマーとして十分に使えます。
ソロキャンパー向けのテントサイズなら、長い鍛造ペグはそうそう必要ないでしょうから。オーソドックスな形のアルミ(ジュラルミン)ペグならかなり快適に使えるハンマーです♪
その上で、大型の2ルームテントゆえに30㎝の鍛造ペグをメインに使う私としても、これは使えると感じました。ただし、鍛造ペグ中心の場合、ハンマーがこれしかない場合は別途ペグ抜きを用意する必要が有る点・石を打ち抜いてペグダウンが難しい点を考慮して「サブ」です。
私のメインはスノーピーク ペグハンマーですが、女性や子供がペグダウンを手伝うに当たっては、かなり理想的なハンマーです。
太くて長い鍛造ペグを使わないのであれば、メインハンマーとしても十分に機能します。それらのペグで石を打ち抜く人は少ないでしょうから。それに、それらのペグならペグ抜きが機能しますからね。
ファミリーキャンパーで1つだけハンマーを選べと言われたら…
私はスノーピーク ペグハンマーPro.Sを選びます(鍛造ペグでの確実なペグダウン・ペグ抜き能力の高さから。あと値段がお手頃)が…
ソロキャンパー視点で選べと言われたらMSRを選びます。さらに、ファミリーキャンパーで2本選べと言われたら、もう1本はMSRを選びます。
なぜなら…軽くて楽だから!重いんだよ…スノーピーク。(と言わず、多くのペグハンマーは)
この2本とコールマンのテントに付属のチープなハンマー以外、他のハンマーを使った事が無いので、私の視点には偏りが有るとは思いますが、そう感じるだけの良い品です。
このハンマーで、小1の子供がお手伝いレベルできちんとペグを打てるようになったので、この歌を…♪
知りたかったんだ明日と今日の
大人と子供の境界線を引くとしたらどこだろう
大人になったらあれに成りたいってみんな言うんだけれど
じゃあ何にもなれないんだろうか今日の僕は
*Luna 「アトラクトライト」 より引用
それぞれの体格・体力・筋力に合った道具さえあれば、小1の子でもペグダウンが手伝いレベルで出来るという事で、子供の自信にもつながりそう。これは良かったかも♪
ペグとハンマーは快適なキャンプに必要不可欠な超重要ギアだと私は考えています。
それではまた!
コメント