夜を照らす光はキャンプの必需品です。
最近のキャンプシーンでは手軽に使えるLEDランタンをよく見かけますね。私もテント内やサブの照明として使用しています。
でも、私のメインのランタンはガソリンです。ガソリンやガスの光は“炎”なので、電気とは味わい深さが違います。
しかし、LEDの様に電池を入れてボタンを押すだけというわけにはいかない“手間”がかかるのも事実…。
今回はそんな“味わい深いギア”ガソリンランタンの使い方と、コールマンのガソリンランタンの種類と簡単な特徴をご紹介していきます。
ガソリンランタンの使い方
まずは使い方を見ていきます。
これを見ていただければ、そんなに難しい物では無いことが分かっていただけるかと思います。
必要な道具
まず基本の道具として必要なものがこちらになります。
①残ガソリン抜き取りポンプ
②フューエルファネル
③ホワイトガソリン(デュアルフューエルタイプはレギュラーガソリンも使えます)
④チャッカマン
⑤マントル(21Aを使用 ランタンに対応したタイプを購入しましょう)
⑥リュブリカント
後は本体とハサミが有ればOKです。
デュアルフューエルタイプでも、レギュラーガソリンばかりを使用していると、ジェネレーターのつまりの原因になる事があります。基本はホワイトガソリンの使用をお勧めします。
ジェネレーターは交換可能なパーツなので、詰まった場合は交換を考えて、ホワイトガソリンに比べて超安価なレギュラーガソリンという手もありますが…。
使い方
工程:① グローブを外す
てっぺんのボールナットを回して外します。
そうすると黒い部分の“ベンチレーター”と“ガラスグローブ”が外せるようになります。これでバーナーチューブという部分にマントルが取り付けれるようになります。
工程:② マントル取り付け
この赤丸部分がマントルを取り付ける“バーナーチューブ先端”です。
このラッパ口と出っ張りの間に結び付けていきます。
マントルは型のあった物を購入しましょう。ガソリンタイプで丸型のマントルだと、おそらくは21Aという型になると思います。マントルのパッケージに対応したランタンの型が記載されています。
マントルには紐型とクリップ型が有ります。こちらは紐型の取り付け方になります。
マントルをはめた後は、しわが寄らない様に袋状に広げて整えます。完全に綺麗に膨らまなくてもなんとかなります。
堅結びで取り付けて、余分な紐はハサミでカットしましょう。
クリップ型の場合は同じ場所にはめた後、クリップを引っ張るだけで取り付けが完了します。
工程:③ マントルのカラ焼き
ここまで出来たら次はカラ焼きという作業に移ります。
ここからは少し慎重にする必要が有ります。と…言うのも、から焼きしたマントルは息をフーッと吹き掛けただけで破れてしまいますので。
カラ焼きの方法はいたって簡単です。
チャッカマンで焼くだけ。マントルの下の方に火を点けたら全体に燃え広がっていきます。
燃え残った部分はチャッカマンで炙りましょう。
下の様に全体が炭化すれば完成です。
こちらが破れたマントル…。
マントルが破れた場合は惜しまずに取り換えましょう。グローブ破損などの原因となります。
マントルは破れを想定して、予備は必ず用意しておきましょう。
工程:④ ガソリン注入
コールマン純正ホワイトガソリンは1Lと4Lの缶が有ります。私は4Lを使用しています。
入れる際には、本体のガソリン注入口の蓋を取り、フューエルファネルを下の様に取り付けます。
そして、ガソリン缶の口を上に方にして、入れていきます。
写真の様に上の方から入れていかないと、かなりこぼれてしまいますので注意してください。
フューエルファネルはタンク内に一定のガソリンが入ったら流入が止まるように出来ているので、無い場合は用意しておくことをお勧めします。
フューエルファネル以外にも、下のような形のものも有ります。
こちらはガソリン缶に直接取り付けて、タンクに流し込めるノズルになります。1Lのガソリン缶ならこれでも入れやすいですが、4Lはちょっと重く感じると思います。
ちなみにフィラーを使用する場合は、ガソリン缶の口を下の方にして注いでください。
工程:⑤ ポンプノブ周り
まず、最初に使用する時はリュブリカントと呼ばれる専用の潤滑油2~3滴さしましょう。
ポンプキャップと呼ばれる、下の写真の黒い部分にOILと書かれた差し口が有ります。
このオイルはポンプカップと呼ばれる部分の乾燥を防ぐ目的が有りますので、定期的に差すことをお勧めします。
ポンプカップが乾燥・破損するとガソリンタンク内にきちんと圧をかけることが出来なくなるので、重要なパーツです。
次はポンピング作業に移ります。
リュブリカントを差す際に既にポンプノブを伸ばしていますが、通常は以下の手順でしていきます。
①燃料バルブと呼ばれる光量を調整するつまみを「OFF」にします。
②ポンプノブを「CLOSE」と反対方向に2回転させます。
そうすると、こうやってノブを引き出せるようになります。
③矢印部分の穴を親指で塞いで、奥までまっすぐ押し込む→手前に引く→押し込むを繰り返します。
④写真の様に、ノブが押し込めないくらいまで固くなったら、親指を穴から離してノブを戻し、「CLOSE」側に回転が止まるまで回して終了です。
ちなみにコレが有ると、ポンピング時に親指が痛くなりません。逆に、無いとちょっと痛くなります。
工程:⑥ 点火
燃料バルブを回してガソリンを送り込みます。
同時にマントルめがけてライターで点火します。燃料バルブを開いたら、マントル周辺には気化したガソリンが充満していますので、ボウっと点火されます。
点火されたら再度ポンピングをします。
これで使用まで完了です。
ちなみに炭化の時点でちょっとクチャクチャになっていたマントルは、火を点けるとキレイに膨らんでいます。でも、炭化の前に、ある程度膨らませておく方が良いかなと思います。
工程:⑦ 残ったガソリンの処理
長期間使用しない場合は、タンク内に残ったガソリンは取り除いておくことをお勧めします。
ちなみに、高頻度で使用する場合はタンクにガソリンが入ったままでもOKなの?という疑問に関しては…
とはいえ、倒さない様には気を付けましょうね。
燃料を抜く際は残ガソリン抜き取り用ポンプの使用をお勧めします。
本体を斜めにして、フューエルファネルを使ってガソリン缶に流し込む事も出来ますが、本体を斜めにした際にマントルが破れる可能性が有ります。
私はソレをして、マントルが破れたことが有ります。
使い方は下記のとおりです。
①金属が付いた方をタンク内に差し込み、そこに付けます。反対側はガソリン缶に差します。
②ゴムキャップをタンクの口に被せます。
③ポンピングをすれば、タンク内から残ガソリンが押し出されていきます。
これで簡単・安全にタンクからガソリンを抜き出すことが出来ますよ。
私の愛用ランタンはこちら 「コールマン 285」 と 「コールマン 295」
ガソリンランタンと言えばコールマン♪
コールマンのガソリンランタンは現在、国内向けには3タイプ販売されています。
・マントル1つの“ワンマントルランタン” 286A (光量130W)
使用マントルは21A、燃料はホワイトガソリン限定です。一番光量控えめタイプなので、ガソリン消費量も少ないです。
・マントル2つの“ツーマントルランタン” 290A (光量190W)
使用マントルは21A、燃料はホワイトガソリン限定です。
・マントルがチューブタイプの“チューブマントルランタン”ノーススター (光量230W)
マントルは95型と呼ばれるチューブタイプです。こちらは通常ホワイトガソリンの使用が推奨されていますが、レギュラーガソリンも使用できます。こちらのみ、電池を使った点火装置が付いています。
こちらのマントル取り付けに関しては…
・バーナーチューブの先端の溝と、その下の溝にマントルを取り付けて固定
・マントルにしわが寄らない様膨らませるように整える
・取り付けの際には緑のラインが捻じれない様に気を付ける
という点に気を付ければ、後は同じです。
290Aとノーススターはカタログ値によると同じくらいの燃費らしいです。
実は、私の愛用しているガソリンランタンは、そのいずれでもありません。
国内で廃盤となった295-700Jというモデルと、アメリカ向けの285です。
295も285も、ともにホワイトガソリンとレギュラーガソリンが使用できる、デュアルフューエルタイプです。
現在このデュアルフューエルの国内販売分はノーススターのみとなっています。286A・290Aはホワイトガソリン限定になっています。
このマントルの形でデュアルフューエルは並行輸入品を購入するしかない状況となっています。私はデュアルフューエルタイプを使用していますが、一応ホワイトガソリンを使用しています。
基本的にはレギュラーガソリンでも問題ないとは思います。ただし、ホワイトガソリンに比べて不純物が多いらしいので、長期間使用すると目詰まりの可能性は0では無いかもしれません…。
ホワイトガソリンはかなり高いので、レギュラーガソリンをメインに使用しても良いとは思います。それがデュアルフューエルタイプのメリットですからね。
私の様に気になる方はホワイトガソリンをお勧めします。
こちらがコールマン 285です。
コールマン 285は700ルーメンと記載されており、そこから計算すると70W相当になるのですが、はっきり言ってそれ以上に明るいと思います。
ワンマントルの光量で130Wですから…それ以上には明るいんじゃないでしょうか…?と、思います。
で、こちらがコールマン295です。こちらは290Aと同じ明るさの様ですので190W相当となるはずです。
285と295では本体のサイズが違い、光量も違います。295の方が大きく、明るいです。
が、個人的にはそこまで大きな違いは…あるかな??という感じです。比較すると295の方が明るいのは間違いありませんが…。
並行輸入品の上記2つは国内販売向けよりかなり安く手に入りますが、説明文が英語の為、こちらの記事で使い方をご覧ください。
ちょっとメンテナンスに困った場合は、コールマンからもメンテナンス用のハンドブックが出ていたりしますので、さほど困ることは無いと思います。基本構造は国内販売分と違いはありませんから。
ガソリンランタンの魅力を知りたい方はこちらの記事もご覧ください。
ガソリンはガスと違って、低温化でもきちんと気化するので、冬の光源としてはかなり頼もしいです。気温によるガスの気化に関してはこちらで触れています。
ランタンの灯りを高い位置から照らすためには、ランタンスタンドが必要になります。私のススメはこのスノーピーク パイルドライバーです。
それではまた!
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